市販のオイルステインは高い。1Lは2000円以上する。
そして(恐らく)需要がないため黒ステインはなかなか手に入らない。
そもそもステイン自体ホームセンターによって取り扱いが様々であり欲しい物があればネットで買うことも考えなければならない。
面倒だ。
そこでどこでも売っており安価な墨汁をステインにする方法を考えた。
練習用墨汁は180mlで約100円だった。安い。
1L換算で600円も見積もっておけば良い
何気ない疑問。
Googleで検索すると次のページが真っ先に出る。
木の着色に墨汁は? -ギターの木部の着色に墨汁を使ってみようと思って- DIY・エクステリア | 教えて!goo
ここに墨汁には塩分が含まれているためやめておけという記述があり随分前に一度諦めた。
しかしふと思う。
そもそも木材に塩分って大丈夫なんじゃ?
よく考えたら海水に浮く船の原点は木なのでは...?塩分大丈夫なんじゃない?
「塩は木材には大丈夫か」との質問に「昔から海水は木材の保存に使われています」と答えた。木材が海水や塩に強いのは、昔から知られた技術なのだが
木材の弱点 - 海杉ブログ 建築・土木 弥良来杉 モックル処理 DIY フランク・ロイド・ライト 鳥居より引用
まさにそのとおりのことが書いてある。
よし、やってみよう。
意外に勘違いする人がいそうなので一応書いておく。
単純に木材に色を付ける着色料がステインであって木材をガードする効果はない。
木材をガードするのがニスであり、場合によってはステインの上からニスを塗る。
一般的なオイルステインなら一度塗ってしまえば触っても色が移ることがない。
したがって室内の棚のようなような水がかかる恐れがない利用であればニスを塗る必要はなくステインだけというのもアリだ。
しかし木材着色専用ではない着色料を使った場合色移りを考慮する必要がある。
せっかく作ったのに色が壁等に移ってしまっては困る。
そういう意味でも一度実験が必要だ(結果は後述)
SPFの端材と墨汁(一番安かったやつ)。墨汁は練習用とある(色が薄く染みやすいとの情報)
ステインやニスを行う前に80番の電動ヤスリで研磨を行った。
これはDIYの基礎なはず。
恐らく研磨したほうが凸凹がすくなく色が均一に入る。
和親ペイントさんの情報によると240までやったほうが良いらしい。
参考:塗装する塗る前に・・・
「塗装する塗る前に」という言い方がなんか可愛い。
100円均一のビニール手袋を用意。
研磨した木材は必ず濡れたウエスで拭いておく(研磨した粉がのこっているので)
直接木材に墨汁を点々と垂らして湿らせたウエスでこする。
通常ならウェスがわに付けて塗るが、テストなのであえてムラができそうな方法で行ってみる。
思ったより黒い。もっと薄いかと思ってたのでちょっとうれしい。
ただし、想像通り木材が水分を吸収していくので吸いやすい箇所はすぐに薄くなっていく。
見ての通り木材の肌色が見えている。
だからこその重ね塗りだ。
30分は乾かした。
2回めを塗った直後。
まだ木材の色が確認できる。むしろ薄くなっている気すらする。
10分もあればすぐ手につかなくなるのでそれほど乾燥させなくてもいいかも。
木の粉をあまりきれいに拭き取らなかったので左側にボロボロしたものが残っている。
ただ、2回目が乾燥したこの時点で想像していた以上に均一に色がのっている。
ほとんどムラがない。ひょっとするとちょっとした作品なら2回でもいいぐらい。
20分ぐらい乾燥。
乾燥後撮影。
かなり満足の行く結果に。墨汁ステインは成功だった可能性大。
写真で撮ってみると微妙に薄い箇所が際立って見えるが、目視ではほとんど均一に見える。
クリアニスを塗ると凸凹が埋まって色がより均一に見えるようになるはずなのでこれで完成でも良い。
とりあえず四回目いってみる。
3回目とそれほど違いがわからなくなってきたが
うん。かなりきれい。もう十分だ。
若干ツヤさえ感じるように。コレは木のツヤなんだろうか?
乾燥は1時間ぐらいだろうか?
ティッシュペーパーでこすってみる。
殆ど色移りなし。擦り付けてこれ。
黒くなっているのも木のカスの部分っぽい。
とりあえずコレを使ってなにか作る時に直接色移りが問題になるということはなさそう。
水だけは絶対につかないようにしよう。
墨汁は水に溶けるので水が付くと色が移る。
というわけでニスの上塗りが必須だろう
せっかくなのでもう一回塗っておこう。
美しく仕上がっているが、さすがに違いがわからない。
多くても4回でよさそうだ。
恐らくカメラの性能で黄色っぽく移っているが、実際はもっと黒い印象。
Amazonタブと並べてみよう。
うん。黒い。
むしろ使い込んだ尼タブが汚い。
報告は以上だ。
次はニスかな