前回の記事を読んでいればいかに研磨が大事かということが分かると思う。
ニスがどれだけうまくとも研磨がうまくいっていないと必ず失敗する。
まず、研磨からやりなおす。
電動サンダー80番で研磨。以前ステインからやったものを再利用するため色合いが黒くなっているが過去記事を参照のこと。
美しく仕上げる場合は更に上の物で削るが、今回はムラなく色とニスが乗れば良い。
この記事は失敗記事である。
つや消しニスには白い艶消し用の粉が含まれており、これのが逆にムラになってしまう結果となる。
対処法は次回以降となるが一応知識として調べた結果も書いてあるので参考にしてほしい。
まず木目を指でなぞってみる。
ここで凸凹を感じるかどうかが重要。感じなければ十分に削れている。
以前鉄鋼系の研磨職人のテレビで指で触って確認する言っていた記憶。人間の指先ってとても敏感なのだ。
参考文献
こちらより引用すると
人間の指先における凹凸の検出感度は,凹凸の高さ 差が 0.2 mm 以上であれば同程度であることが分かっ た.
目では1ミリのズレすら厳しいが指でさわるとここまでの精度がでるのである。
とにかく実際に触って凹凸を確認するのが良い。
今回も格安墨汁で色を付ける。墨汁がステインとしてどうかは私の過去の記事を参照。
若干の黒からスタートしているので一度塗りでも使えそうなレベルになっている。
ちなみに前回の塗りは一度では木目に肌色が浮いていた。
もしかするとそれも研磨が不十分だったためかもしれない。
ほぼ変わらないが1回目乾燥後の写真。
1時間は乾燥させているが前回の経験から15分ぐらいでも上塗りはOKだった。
墨汁ステインは伸びもよいのでとにかく適当でOK。ムラにもはなりにくい。
木材は水を含むと繊維が浮いてくるのでここでも一度指で凹凸を確認する。
浮いてきている場合はしっかり乾燥させてから研磨がよい。
では、2回めの塗布。
木に直接墨汁を垂らしている。そこそこ濃い目で良いと思う。
正直画像でも目視でも見た目は変わらない。
今回は3回も塗布すればよさそうである。
既に違いがわからないが3回目を塗布
乾燥後ちょっと実験
通常はステインを塗っている最中はサンディングしないと思われる。
この状態でサンディングするとどうなるかというテストを行った。
紙やすりは400番を使用。
なるほど。
やはり木目にそって塗装がはがれている。まだ大本のサンディングが足らなかった可能性もあるが通常はやらないように。
剥がれてしまったので4回目を塗布。
サンディングしたのでもう一度塗布したほうがよさそう。
塗り直後
よくみるとつやつやしている。
400番のサンディングだけでも結構違う可能性あり。
光加減による色の濃淡も少なくなっておりいい感じだ。
乾燥後。
サラっとしててかなり美しい
画像は乾燥後(1時間)
若干右上を触ってしまったのでムラになっている。
気にせず400番のヤスリで20往復ぐらいかるくサンディングした。
絶対に色が剥がれるところまで削ってはいけない。
画像は2回目が乾燥後(1時間)
まだ少し上の指跡がのこっているが、同様に研磨して3回目を塗布
画像は3回目乾燥後
写真が悪くきたなくなったが、見た目はかなり美しい。
指跡も消えた。
同様にサンディングを行ってニスを塗った。画像は塗布の途中。
ちなみにこちらは「つや消しニス」である。
ん?若干ニスを弾いている。この現象は初めて経験する。
左下を見てもらえるとよく分かる。ニスを弾いてしまってここを何度塗っても流れてしまう。
ニスを一度はがしているからだろうか。シーラーを塗りすぎなのかもしれないが....シーラー塗りすぎは聞いたことが無い。
丸一日乾燥させたのだが....
むむ?
やはり表面が水弾きのようになってたのがそのまま乾いても残って白いままだ。
この現象は初めて経験する。
ちなみにニスの上をサンディングすると白くなるがこれは「塗ったまま乾かした状態」つまり本来ならもっとツヤツヤしているはず。
原因の可能性
とにかく原因が不明。やはり塗った時に水を弾いている感覚が直接の原因か(弾いて空気の面ができている→白くなる)
ニス塗り中は荒いペーパーをかけると剥げてしまうので通常はやらないと思われるが、思い切って240番で削り400で整えた。
まだ白い部分が残っているが...ひとまずステインの部分がハゲていないので問題なしとしよう。
ハケを丁寧に洗い流し、このまま2回めのニスを塗ってみる。
水を前回よりも薄めに。
乾燥後
やはり白くなってしまった。
サンディングは悪くないと思うのだがどうしても白い色が浮いてきてしまうので・テストを中止した。
以前紹介した和親のニス塗りpdf
色なしのつや消し仕上げにしたい場合、無塗装の木部に1回目からつや消しクリヤーを 塗ると、つや消し剤(白い微粉末)が木の表面に取り残されてカビが生えたように見え る現象が発生することがあります。透明クリヤーを1~2回塗って木の吸い込みを止め ておき、仕上げにつや消しクリヤーを塗ることをお勧めします。
先にツヤありのニスをぬるというのは気づかなかったが一つ気づいたことが有る。
上の引用より「白い微粉末」とある。艶消し材としてはいっているのは「白」なのだ!
そして私が塗ったこのステイン...
白と黒は真逆の色だった。そりゃ白が目立つわけだ。
というわけで暫定的に
だと思われる。
白い粉。ダメゼッタイ。
恐らくこの解説通り透明クリアを塗らなければだめなのではないだろうか。
ステイン+ニス塗りのコツ
ステインが黒すぎるためつや消し剤がより目だって見えるということだと思うが、ニスが傷んでいる可能性等も否定できない。
別のステインと何も塗っていない箇所と合わせてもう一度テストしてみたい。