前回の実験
こちらより
水性ウレタンニスの「艶消し」を塗る場合は「艶あり」を下地に塗らないとほぼ確実に失敗する可能性が高い。
今回は「艶あり」のクリアを購入したので次を確認しながら色々実験してみる。
古くなったいらないSPF材を使用。
まずは水拭きでしっかり濡らしておく。
シーラーなしで塗る達人っぽい人の動画で320番あたりまで徹底的に下地を磨いていたので可能な範囲で磨いてみる。
まずは電動サンダー#80。少し濡らして粉を拭き取る。
#120。拭き取り後なので少し濡れている。
#180
こちらは別角度から。少しツヤがでてきた。表面がさらさらしていてさわり心地がいい。
ここから手ヤスリ。#240。
ヤスリは前回の黒塗りを研磨した紙をそのまま使ったので黒い粉が乗ってしまったが
表面が本当にサラサラしていて若干のツヤすらある。いい感じだ。
今回も黒ステインを使うので色がついたのは問題ない。
引き続き墨汁ステインの可能性を試す。
1回目
まだ肌色が出ている。
下地を丁寧にやったおかげで見た目はすごくきれい。
ステインの実験ではないのでこれで着色は終了。
乾燥
この時点の仕上がりは美しい。
これで完成でもいいぐらい。
画像保存忘れ...
サンディングは400番
ちょっとザラっとしている。塗りすぎ?
※左上は木材を切断した時点で割れているため木肌が見えている。
写真のあと400番で軽めにサンディング
もしかするとこの時点でサンディングをガッツリやっておいたほうが良い?
サンディングシーラーは耐久性が低いというのは公式ホームページにあるように一般的にもよく言われること。
では、耐久性ではなく「ステインの色落ち」に関してはどうか?と思い水で濡らしてこすってみる。
すると、手に黒い墨汁は少しも付いてこない(シーラー塗らずに水を付けると黒色が移る)
ということでシーラーだけでも色落ち防止にはなりそうな可能性は確認できた。
こちらのニスを塗っていく。
これは前回からの問題だが、どうやらシーラーの表面がツルツル(or厚塗り)になっていればいるほど「水弾き」のような効果が現れてうまくぬれないので
何度もハケを往復してみるという荒業をやってみた。
すると次第に塗れていく感覚があり画像の通り全体に乗ったようにみえる。
これであっているのだろうか。
乾燥はうまく言った。
当然だがツヤツヤしている。やはり皆が言うように美しくはない。
#400で磨いて2回目。気がついたら左上の節になっているところは磨きすぎになっているようだ。
乾燥した後だが指で触ったところに油膜がついてしまいかっこ悪かったので
ウェスで吹いたら余計油膜っぽくなってしまった。
塗りは失敗していないので写真写りは悪いがとりあえずOK
ニス的には終了でよい。かなりツヤツヤ。
新品の商品を保護しているビニールのようなツヤで好みではない。
多くのユーザが「艶消し」を好むのはこれを避けるためだと思われる。
ここからの作業により研磨のムラが残るのでこれが嫌でなければサンディングせずここをフィニッシュとするのが楽でよさそう。
ここにツヤ消しニスを塗りたいが厚みが変わってくるので先に研磨して艶消しなしでも美しくなるかどうかをテストする。
#400
ここから水研ぎ
#800
#1200
#1500
普通にヤスリをかけるだけだと1500でも汚い。
ここからコンパウンド
#3000
まだ汚い。
#7500
なかなか良くなった。
中央左の埃が見苦しい。
#9800
これで完成
確かに美しいが、なんかこう求めているものとはやっぱりちょっと違うような印象。
塗り方+サンディングが下手というのだけが理由だろうか。
これは本腰いれた塗師なら色と輝きてきにピアノのようになるのだろう。
ただ、ムラは素人では隠しきれないので、これなら塗りっぱなしにコンパウンドのほうが良いかも?
本当に美しい艶にするのであれば恐らくサンディングしたときに全体が均一に削れるまで凹凸が無い状態にしないといけないと思う。
例えば
このあたりは削れている箇所は白っぽく、削れていない箇所が黒のままで差があきらかで
中央は斑点のようになってしまっている。これが美しくない。
面が狭くてついついサンディングしすぎているので
角が落ちるのは想定していたが思いの外落ちてしまった。
もっと400,800あたりのサンディング控えめにして、ニスの上塗りも分厚くしていく必要がありそう。
木材とは違うので参考にだが、やはりここでも1500で削る時に
削り面が完全にフラットになるように、つまり上の写真のように凸凹したムラが無いように削る事が重要とのこと。
木材はどうしても材料の形状が水分等で変形してくるのでこのあたりはどうするのがベストなのだろうか。
続けてつや消しニスを上塗りして、どのように差がでるのかを実験。
これは塗り前。
真ん中あたりからマスクして艶消しと艶有りを比較できるように。
コンパウンドによりニスの乗りが悪くなると思われるのであえて240でキズをつけた
シーラーからやるまでもないと思うのでハゲてしまった部分のステインを上塗りした。
これまた独特の質感。
ニスの上からさらにステインをしているので結果に若干影響があるかもしれない。
あら・・・完全に白い。
牛乳をこぼした後のような。
やはりニスが傷んでる可能性も捨てきれなくなった。
クリアに上書きしても結局白っぽくなったのでこの時点で艶消しニスは暫くいらないなという認識になった。
そもそもニスが傷んでるか、黒ステインには合わないのだろう。
ほぼ結果は同様
もう一枚
牛乳をこぼしたわけではない。
というわけで、ここからもう一つ別実験。
サンディングペーパー不要論。
上でも書いたがこの後の#400程度のペーパーにて完全にニス膜をフラットにできなければ
結局白い凸凹が残ってしまいどれだけ美しく仕上げてもムラが残るということがわかっているので
はじめから艶を美しくするためのコンパウンドだけでよいのでは?
というテストをする。
ヌっとした感じが出てきた。
表面の艶はかなりいいかんじに。
とりあえず暫定で素人は無駄なサンディングいらない説が濃厚。
いよいよマスキングを剥がす時。
※中央の白くなっている部分はシール痕
どちらが艶あり、艶消し、かわかるだろうか。
艶に関しては「艶消しのほうが艶があるように見える」という面白い結果だ。
簡単に動画でも撮影
不思議なことに艶有りも艶消しに近い印象を持つ。
いやむしろ左の艶ありのほうが艶がないような気も。
一応これも皆が言うように研磨により艶がかなり抑えられるということがわかる。
ここまでで色々わかってきたが、結局納得できる塗りに至っていない。
今後も何度も実験が必要か。
ニス塗りは乾燥時間が長いだけで、塗っている時間は一瞬なので殆どがBLOGを書いている時間である。
それほど手間でもないのでもう少し色々試したい。
次に試したいこと