ZModelerのポリゴンアクション(面に対するアクション)であるFlip Faces
(面反転)の使い方を解説する。
Display Propaties
(表示設定)のDouble
(両面)はオフにしておくこと。
これをOFFにしていると、面が裏返ると画面上非表示になる。
逆にONだと、裏面のポリゴンも視覚上見えてしまうので**「どちらが裏かわからなくなる」**ため。
面の法線を反転する機能。
だが、法線といわれても意味がわからない人もいるかと思うのでまず例で記す。
まず上のように厚みのない平面で右上の1枚だけをFlip Faces
すると
面が消えてしまう。
こう見るとDelete
されたのかと錯覚するが、視点を真後ろに向けてみると違いが分かる。
先程反転した面だけが表示されている=面が反転されている。
これがFlip Faces
。
これだけだと何に使うのか全くわからない。
というわけで実例を見ながら一つ使い方の例を示す。
次のキューブの上をくり抜いて入れ物を作ってみる。
ここをくり抜いて...
こうしたい。
最も簡単な方法はDelete
+ QMesh
になるのでこの方法(Flip Faces
を使わない)
まずは上面を全てDelete
。
※反対側は裏面なので表示されていない。
これをQMesh
(All Polygons
)する
基本的にQMesh
は裏面はクリックできないので上のようになる。
これはこれで良いのだが次が問題になる事がある。
もっと正確に作りたい。
上の解決は「内側に厚みを作れば良いので、内側にQMesh
すればいいのでは?」と考えるととんでもないことになる。
実際にやってみる
Dislay Properties
からDouble
をONにして
一旦内側も無理やり表示させてしまう。
表示さえしてればQMesh
で選択できてしまうので「内側をQMeshで押し出す」と....
正しく入れ物が作れたように見える。
しかしDisplay Properties
のDouble
をOFFに戻してみよう。
QMesh
で反転してしまった面を押し出したので「すべての面が反転状態」になっている。
ここでついにFlip Faces
の出番である。
すべての面が反転しているのでFlip Faces
のAll Polygons
にして全てをさらに反転させる。
はい、完成!
※この状態でDouble
をオフにしても入れ物の形状が反転することはない
別の方法もある。
上の面をDelete
した後
これを先にFlip Faces
(All Polygons
)
ぱっとみよくわからない面だが、このままQMesh
(All Polygons
)してみよう。
同じ結果が得られるはずだ。
※Double
を切っても問題ない。
Flip Faces
は辺や頂点には適用できないアクションとなっている。
ちょっと小難しい使い方をするFlip Faces
おそらくQMesh
等で面が反対になってしまっている箇所を補正する目的で追加されているのかなと思う。
3DCGにおいてはこの「面の方向」つまり「法線方向」を正しく理解しておかないと視点によって面が消える意味が理解できないかもしれないので調べておくと良い。
もっとピンポイントで「こんな時に使う!」というケースもあると思うが私の分かる範囲でここまでの解説とする。