2022-06-28

【Geometry Nodes】Set Spline Cyclic(スプラインループ設定)ノード【Blender】

カーブの両端を結んで閉じる(開く)ノード。Set Spline Cyclic(スプラインループ設定)を解説。

Article Image
使用ソフトウェアバージョン備考
Blender3.2

Set Spline Cyclicノード

日本語:スプラインループ設定

Set Spline Cyclic外観

概要

カーブというのはCircle(カーブ円)のような始点と終点が結ばれておりループ状態になっているものと、そうでないものがある。

例えばBezier Segmentは始点と終点はつながっていないので

デフォルトのBezier Segment

このように一本の紐になるがSet Spline Cyclicノードを使用すると

ループ状態になる

上のようにぐるっと一周して繋がるようになる。

逆に円や四角形のカーブのループを外すこともできる。

Bezier Segmentの場合ループで新しく生成される線も曲線になる。

一方でQuadratic Bezierの場合は直線で閉じられるのでノードの種類によって一度試すのが良いと思う。

Quadratic Bezierの例

逆に線がループしているStarの場合

スターの例

上のようにループしている線を外すことができる。

出し方

Curve => Set Spline Cyclic

使い方

基本の使い方はとても簡単

開いているカーブをループさせる

上の例のようにもともと繋がっていないカーブの場合はSet Spline Cyclicを繋いでから

Cyclicをオンにする

Cyclic(ループ)のチェックをオンにするだけでよい

既にループしているカーブを切る場合

Starのようなぐるっと一周しているカーブのループを外す場合は

スターの例

Cyclicをオフにする

Cyclicをオフにしてやれば次のようにループが外れる。

線が外れたスター

思い通りの場所を外すことはできない

上のスターの例だと右側に穴が空いたが、この場所を明示することはできない模様。

思い通りにコントロールする場合は別途調整が必要そう。

Selectionソケット

ではSelectionソケットは何に使うのかという疑問が出てくる。

Selectionソケット

これは上級者向けなので初心者は以降読み飛ばしでも良い。

Selectionソケット自体の概念は次で解説。

【Geometry Nodes】Selection(選択)って何【Blender】 | 謎の技術研究部

この記事では更にその向こう側の難しい話を扱う。

SelectionはCyclicの変更を受け付けるかどうか

先程のスターを使ってSelectionFalseを入れると、Cyclicスイッチの変更を全く受け付けなくなる。

Falseを入れたノード

つまり、スターの例の場合は

Cyclicが無意味に

Cyclicのスイッチを変化させても常にループ状態になってしまう。

いつ使う?

特に複数のカーブに対してSet Spline Cyclicでコントロールする場合

特定の物だけループを外して、それ以外はそのままという使い方ができる。

例えば星を3つ用意した場合

星3つ

Index=0の星だけループ解除するには次のようにする

picture 12

すると実行結果は

0だけループ解除

Index=0だけループ解除された。

注意点

つまり最終的にループが外れるかどうかは次の3つの要素から計算されるためかなり複雑。

  • 元のカーブが開いている?閉じている?
  • SelectionがTrue? false?
  • CyclicがTrue? false?

3つのBooleanを総合して判断されるためデバッグなしで結果を予測すると想定していない結果になる可能性が高い。

Selectionを使う場合は十分にデバッグしながら調整しよう。

おまけ:Is Spline Cyclic

赤ノードにIs Spline Cyclicというノードがある。

こちらはカーブがループしているかどうかをBooleanで取ってくるノードである。

Is Spline Cyclic外観

今のところ「これ!」という実用例はないが、ループしていないカーブだけ取り出す必要がある場合は使えるかもしれない。

さいごに

便利ではあるが常用するようなノードではないので記事的にあまり需要はなさそう。

ただ、カーブに沿ってアニメーションする場合ループしていると困るようなもので時々使いそうだ。

アニメーションでカーブを使うときにでも思い出してもらえたら幸いだ。



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謎の技術研究部 (謎技研)