使用ソフトウェア | バージョン | 備考 |
---|---|---|
Marvelous Designer | 12(7.1.143) | 英語版 |
日本語:パターン編集
2Dウィンドウ上でパターンの頂点/辺やインターナルラインを移動できるツール。
ショートカットはZキー
最もよく使うツールの一つだが、右クリックに様々な便利機能が備わっている。
出来ることがたくさんあるので、この記事で紹介する。
日本語:点削除
頂点を削除する(Delキーでもできるのであまり使わない)
ダーツを追加する。
通常ダーツツールを使うとダイアモンド型のダーツになるがこの機能を使うとV字型になるので使い分けする。
日本語:直角内部線作成
X軸、Y軸に対して直角なInternal Line
を引くことができる。
X/Y軸だけでなくLocal
(選択線分)のオプションもあるが、結局のところダイアログに表示されている初期角度が変わるだけなので、適当に選んでから角度を自分で調整すれば同じ結果となるので深く考えず適当にいじってみると良い。
この機能は辺やインターナルラインを右クリックしても使用できる。
この機能を使ってラインを引いた後Extend/Trim
で延長すると便利。
日本語:カーブ点に変換
頂点をカーブ点に変換する。
Edit Pattern
上で頂点が消えたように見えるがEdit Curve Point
(カーブ点編集)モードに入ると正しく変換されている。
このカーブ点を移動すれば、辺が直線ではなく自然なカーブになる。
日本語:線削除
布の辺(線?)を削除する。
隣接する頂点も消えるので思いもよらないパターン形状へ変化する可能性があるので注意。
日本語:分割
線を分割する。
上のダイアログが現れる。3種類オプションがあるため覚えてないと混乱する。
日本語:2つの線分に分割
左右どちらかの長さか割合を指定して2つに分断する。
4つある数値入力のうち1つでも入力すれば、ほかは自動計算になる。
日本語:長さで分割
主に3つ以上に分割する場合で使用。
端から指定した長さを順番に割ってくれる。
一番最後はあまりが出ると均等にならないので注意。
Direction
(方向)のCenter
(中心)を使うと真ん中をスタートとして左右に頂点が分かれる。
日本語:等分割
線全体の長さを均等に割る。
2つ以上で割ることも可能。
個人的にこの機能を一番良く使う。
日本語:長さを変更
辺の長さを数値指定で変える。
上の例では、右側の辺が下から測って200mmになるように変更される。
黄色いラインが変更後の長さ。
日本語:方向
Direction
を変えると次のように「どっち方向に長さを変えるのか」を変更できる。
日本語:カーブ点をロック
隣接する辺のカーブ点をロックできる機能。
例えば下のような状態の布がある。赤点がカーブ点。
ロックせずに上の辺を小さくすると左側のカーブ点は移動してしまう。
ロックして長さを変えると
隣接する辺のカーブ点の位置が維持されている。
調査した限りでは隣接する辺に作用するものなので「長さを変える辺自身が持っているカーブ点」は関係ない。
日本語:内部線としてオフセット
パターンの辺やインターナルラインと平行なインターナルラインを引く機能。
例えば次のようなS字の辺から実行すると
このように均一に間隔を開けておなじ形状のラインが入る。
非常によく使う機能なので確実に覚えておきたい。
日本語:逆方向
これをチェックすれば線を生成する位置を反対にできる。
パターンの端でリバースしてしまうと、線がパターンの外に生成される。
日本語:拡大
この機能でインターナルラインを作る時に隣り合う辺の形状によっては隙間ができてしまう。
Extend
がチェックされていればスキマができない。
日本語:パターン外周線延長
こちらはパターンの外側に線を拡張する。
適用する前に次のようなダイアログが現れるので調整する。
日本語:方向
デフォルトは上の例と同じでExtend
(拡大)になっている。
これをRetract
(縮小)にすると逆にパターンを内側に削り取る。
日本語:距離
拡縮する長さ
日本語:本数
延長した部分をこの数で分割する。
Create Internal Line
(内部線作成)にチェックが入っている場合は次のようにインターナルラインで分割される。
このチェックを入れない場合はラインは作成されないが頂点で分割される。
日本語:内部線作成
上でも解説したが、このチェックを入れると拡縮される前のラインがインターナルラインとして残る。
日本語:両側の線分の角度
延長する方向の角度を変化させる。
Mirror
に関してはリアル洋裁で言うところの袖口やパンツの裾など、斜めの線に対する「縫い代」を考える時に使う方法だと思われる。
マーベラスデザイナー上では縫い代を作ることは稀。折り返して重ねる処理を作るときに使えなくもない。
折り返すときはトレースツールのほうが直感的であり、今のところ参考程度で良いかと思う。
複数の辺を同時に延長したときに、その角をどう処理するかを3種類から選べる
例えば適当に作ったパターンの外周を全て延長すると、それぞれ次のように延長される(クリックで画像拡大)
Right Angled Corner(直角)だけわかりにくいので赤ペンで鋭角処理の部分だけマークしてある。
私はRight Angled Corner
は使ったことがない。こちらもどういうケースで有用なのかは要検証。
個人的に2枚の布をぴったり重ねて厚みを付けるときはDefault Corner
ではシワが寄ってしまうのでUnfilled Corner
を使う。
日本語:全カーブ点最適化
カーブポイントが1個以上設定されている辺で右クリックしないと現れないメニュー。
公式によると無駄なカーブポイントを削減してくれるらしいのだが、私が試した限りではほとんど効果がない。
古い機能なのであまり使わないかも?要調査。
日本語:展開
選択した辺を対称の軸としてパターンを展開する。
このまま左側の辺/頂点を移動しても、右側には反映されない(左右不一致になる)
片方を移動するともう片方にもミラーするには次の方法が良い。
日本語:対称修正展開(縫い合せを含む)
この機能でUnfold
した後に編集すると、そのまま左右対称に編集が作用する。
縫い目も同様に対称化する。
このUnfold
系もよく使うので覚えておきたい。
対称編集を外したい場合はTransform Pattern
(パターン変形)でパターンを右クリック => Remove Linked Editing
(クローン解除)
頂点を複数選択して右クリックするとメニューが一部変化する。
日本語:並べ替え
日本語では「並べ替え」となっているが、よくある機能名だと「整列」といったほうがわかりやすいかも。
どこにAlign
するかはメニューの名称通りなので割愛。
日本語:一致させる
このメニューは別の島の頂点を複数選択した場合にのみ現れる。
片方の島の頂点が、もう一つの島の頂点と重なるようにパターンを移動する。
このとき頂点だけ単体で移動するのではなくパターンの形状を保って移動する。
あくまで移動だけなので、布同士が結合されているわけではない。
頂点は重複しているだけの状態。
また、この機能も複数の布を同時にサイズ調整する時などでよく利用する。
辺を複数選択した時の右クリックメニュー
Align
やMatch Up
は上と重複なので省略。
ここで増えるのはMerge
のみ
日本語:併合
Match Up
と同様に島を跨いで複数の辺を選択したときのみ登場
選択した複数の辺を合体して1つのパターンにする。
この時、選択する辺同士の長さは違っていても良い。
合体するときに後で選択した辺の長さに自動で変形する。
こちらも、よく使う機能。
一旦カットしてバラバラにしたパターンに何らかの作業を加えた後、元に戻すなどのケース。
Edit Pattern
だけでも非常に多くの機能が備わっている事がわかる。
よく使う機能がかなりたくさんあるが、割りと自然と覚えていくことも多い。
このページはざっくり読んだ後、また気になったら戻ってきてもらうぐらいで良いと思う。
分かる限りすべての機能を掲載したが、数が多いので記載漏れがある可能性はある。
その場合は追って更新する。